『ルパン三世』を語る1

ルパン三世』は、アニメ作品のヒットによって優良コンテンツになりました。しかし……、

モンキー・パンチ曰く、

「『ルパン三世』を世に出してすでに二十年以上になる。当時は紙に印刷という媒体で、そのアソビの面白さを読者と一緒に楽しみたいと思ったのが動機だった。だから、絵のある部分をハサミで切り抜くと女性のヌードが現れたり、またある部分を折り曲げると全く違った絵になったり等々、その媒体をオモチャにしている。

しかし、紙と印刷を媒体にしたオモチャもアソビとして読者と楽しむには限界があった。音と動きがあれば、もっとアソビも範囲が広がるかも知れない……。そして、手掛けたのがTVシリーズの『アニメ・ルパン三世』だった。ルパン三世でテレビをオモチャにしてしまおうともくろんだワケである。

この、もくろみはハズレた。

手掛けて初めて解ったことだが、アニメは何百人ものスタッフによる共同作業であり、原作者ごときのアソビの入るシロモノではないのだった。幾らかの原作料を戴き、一定期間原作を貸した以上、一切原作者の口の挟む余地はなくなるのである」

この“ハズレ”た作品が、世評の高いファーストシリーズなのです。