革命の行方

何年前のことだったでしょう。あるテレビ番組でのこと。討論の中で舛添要一トルストイの名前を出したところ、田嶋陽子が、大略「人間は進歩しており、そんな昔の人間を持ち出しても無意味だ」と言い放ちました。

訒小平は、日本との領土問題について、「経験と思索を重ねた後の世代の人々の方がより良い知恵を出せるだろう」として、自分の代で結論を出すことをしませんでした。

私は、田嶋陽子の傲慢を責めるつもりはありません。

私は、訒小平の素朴な期待を揶揄するつもりはありません。

中東の革命が混迷の道を辿ろうとしている様子に、この二つのエピソードを思い出しました。

各国の皆さんには人間の可能性を示してほしいと切に願います。

                                          (文中敬称略)