もう一度、お願いします

映画『フラッシュダンス』は、素朴なプロットで、わかりやすいアメリカンドリームを描いています。しかし……。

物語のクライマックス。オーディションの場面。ヒロインは、踊り始めてすぐにミスをしてしまいます。気まずい雰囲気の中、回り続けるレコード。流れる曲。彼女は渋面を作る審査員たちに謝り、その前をレコードプレイヤーまで歩き、自ら針を置きなおします。

凡百のサクセスストーリーと一線を画す、この映画の魅力が凝縮された場面です。

再び踊り始めた彼女から、オーディションに合格したいという欲が剥がれ落ちていきます。彼女にとって、踊ることは生きること。生きることは踊ること。踊る彼女が眩しいのは、それが命の輝きだからです。

そして、思います。私は、私の命を生かしているのでしょうか。

実は、この記事は昨晩書いたものに加筆訂正したものです。読んでくださる方には、好きな映画についての記事でしかないでしょうが、書いた私には、ここ最近の内省を反映したものと思えました。その惨めさに、一度は削除しましたが、今日一日、この音楽が頭から離れません。というわけで、再アップと相成りました。

肉体の躍動は、魂の躍動。