ストロングスタイル

PRIDEが消滅し、五味隆典が敗れ、青木真也が敗れ、ある二つの言葉が紙媒体とネットの両方で踊っています。

アメリカンスタンダード”と“ジャパニーズMMA”。

柔道とJUDOの不毛な軋轢に重なるこの二つの言葉は、情緒的に過ぎます。私は、今は方法論として使われているこの二つの言葉の先にあるものが見たい。

かつて、アントニオ猪木は“ストロングスタイル”という言葉で自分の闘いを定義しようとしました。私たち観客は、猪木の闘う姿を通してその言葉の本質を見極めようとしました。その呪縛の強さは、現在の中邑真輔の苦闘からも明らかです。

アントニオ猪木からUWFを経て現在に至るファンとして、“アメリカンスタンダード”と“ジャパニーズMMA”は“ストロングスタイル”ほどの呪力を持ち得ていないと感じます。