刺激と慣れ

物事を能動的に“視る”ことのない人にとって、刺激とは外から与えられるものに過ぎません。そして、人間は善きにつけ悪しきにつけ“慣れる”ものです。

“眺める”ことしかできない人には、刺激は、よりエスカレートすることでしか刺激足り得ません。

プロレスが衰退していると言われる昨今ですが、その根っこにあるのは、この“眺める者の慣れ”だと思います。そして、悲劇的なのは、その“眺める者”にはプロレスラー自身も含まれることです。

どのようなジャンルの、どのような職業であれ、観客と一緒になって楽しむ者は、プロではありません。