2010-08-20から1日間の記事一覧

あしたのジョー2

物語のピークは、確かに力石との一戦と、その死かもしれません。しかし、私は矢吹丈の復活の物語にこそ魅かれました。いえ、正確には、復活の物語ではありません。あれは、ジョーの、自らの命を削ってまで力石に捧げた、鎮魂の闘い。

『沈黙』遠藤周作

故遠藤周作に『沈黙』(新潮文庫)という作品があります。舞台は江戸時代。キリスト教は禁制となり、苛烈な弾圧、取り締まりが行われます。その中で、主人公の宣教師はずっと神に祈っていました。信仰について、問いかけていました。しかし、神は“沈黙”した…