祭りの後

国民の不満の受け皿になることと、その不満を解消することは違います。トランプ氏は、この溝を埋めることが出来ないでしょう。

日本は、アメリカに先んじて民主党政権の体たらくという経験をしていますから、よくわかります。

現状への不満を背景に、乱暴な言説で支持を得て大統領に選ばれたトランプ氏は、それに見合った政策を実行しなくては、口だけの男として蔑まれる危険を抱えています。

味方であるべき共和党の主流派からのフォローを期待できない身で、彼の立場を担保するのは世論調査における支持率だけです。その熱烈な支持が簡単にひっくり返るのは誰もが知るところであり、トランプ氏も承知のはずです。

それを避けるために、一期目が勝負で、ここでこければ二期目はないとばかりに、目の前の支持率を稼ぐべく中長期的なビジョンを持たない刹那的な施策の繰り返しの果てに自滅するというのは、トランプ氏自身にとって以上に、アメリカ国民と世界中の人々にとって悪夢です。

しかし、実際にやってもいないのに否定するのは間違っています。

頑張れ、トランプさん! 自分を支持してくれる人たちだけのためではなく、広く世のため人のために。