乱麻

友人を一人、失くしました。

自分のことなら我慢します。しかし、親をコケにされてなお平然としていられるほど、私は人間ができていません。

彼と、このことについて話したことはありません。おそらく、「そんなつもりはなかった」「そこまで考えていなかった」という、ありきたりな答えが返ってくるでしょう。

イスラエルパレスチナ、そこにアメリカを加えて、中東情勢が混迷の度を深めています。

ユダヤ教キリスト教イスラム教。この三者の、近くて遠い関係。

「許せ」と云う。それが“強さ”だと云う。

しかし、世代を重ねる中で、時間的にも空間的にも、心情的にも信仰的にも、一人ひとり自分だけのことではなくなっています。私が(元)友人を許せないように、彼らも互いに相手を許せないでしょう。

“許してしまったら、自分が自分でいられなくなる”という自縄自縛。