言葉の不自由

「頑張れ」という言葉について、様々な意見があります。

かつて、上岡龍太郎が、自身がニューヨークのマラソン大会に出場した際に「頑張れ」と声援を送られたことについて、大略以下のように語っていました。

「自分も含めて選手は、誰もが頑張って走っている。『頑張れ』と言われても、『言われなくても頑張っている』と思ってしまう。しかし、それは仕方がない部分もあって、日本語には頑張っている人を応援する言葉が他に無い。例えば英語なら、「You look fine」(格好良いよ、素敵だよ)といった言い方がある。自分は、そちらの方が言われて嬉しい。」

頑張っている人を応援したくなるのは自然なことです。

言葉そのものではなく、それを発する人間の覚悟。それが伝わるかどうかではないでしょうか。

だから、私は「頑張ろう」という言葉を入れたスローガンは大嫌いです。他人の用意した言葉に私の真情はありません。