呟く

言葉は心を切り裂きます。深く傷つけます。鋭利な刃物で切られた傷は、肉体的なものであれば、治癒も早く、痕も目立ちません。しかし、心の傷は、逆です。傷口はぎざぎざにささくれ立ち、容易には治りません。

傷つけた側は、傷ついた者の苦しみに気がつきません。そもそも、他人を傷つけたという自覚がありません。“知らないこと(認識しないこと)は、その人にとっては存在しないのも同じ”なら、何という不公平。

そのような相手に、言葉を尽くして話しても、何も伝わりません。「そんなつもりは無かった」「そちらの考え過ぎ」という言い訳の盾を越えることはできません。

この断絶は埋めようがありません。

そして、私は埋める気がありません。

他人にどうこう言えるほど、ご立派な人生を送ってきたのか? オレはアンタに興味が無いから、アンタもオレに興味を持たないでくれ。アンタの言葉を必要としていないから、オレの家族に戯言を言うのは止めてくれ。



私が呟くと、このように毒を吐くことになります。